猫はストレスを感じやすい動物

猫は優れた感覚を持っているため、ストレスを感じることの多い生き物と言われています。五感を使って獲物を獲得する本能を備えている猫は、逆にそれら五感が優れているためストレスを感じてしまうこともあります。

猫の習性と行動原理を理解しよう

たとえば猫の聴覚は、人の3倍以上と言われています。そのため、ねずみの足音などあらゆる音をキャッチできる反面、人間には些細な音が猫には騒音となり、それがストレスとなります

聴覚に加え、嗅覚は人の1万~10万倍も能力があり、ニオイに頼って情報を収集する習性があります。知らないニオイや嫌いなニオイはストレスとなるので、飼い主はニオイ対策をしっかりと施す必要があります

猫の「急性ストレス」と「慢性ストレス」

猫のストレスには、一時的に感じる「急性ストレス」と、継続的に感じ続ける「慢性ストレス」の2種類に大きく分類されます。急性ストレスには、来客や地震など一時的なものなので、ストレスの要因が取り除かれたら、さほど問題になりません。

急性ストレスの症状は、耳を伏せる、その場で固まる、肉球が汗ばむ、呼吸がはやくなる、瞳孔が開く、一時的に食欲が落ちることなどにあらわれます。一方慢性的ストレスは、猫が苦手とするものから避けられず、常にストレスを感じている状態なので、最悪の場合は病気を発症する危険性もあります。

慢性的に感じるストレスには、相性が悪い猫との同居生活、フードが合わない、ひとりになるスペースが無いことなどが挙げられます。慢性ストレスの場合、体をしつこく舐める、部分的脱毛、嘔吐、下痢、体型の変化、攻撃性が増す、イライラしているなどの症状がサインとしてみられます。

猫のストレスを軽減させる対処法とは?

猫は身の危険を感じるものや場所にとても敏感で、強いストレスをすぐに感じます。そのため、猫がすぐに逃げられる場所や隠れ場所を確保してあげることは、不安や恐怖心からの解放や安心感に繋がります

それら逃げる場所が用意されていることによって、急な来客や掃除機の音など、ストレスの要因となるものからすぐに逃げられ、ストレスの軽減につながります。また、ストレスの要因となることを飼い主が把握し、それを取り除いてあげることも大切です。

やむを得ずストレスが猫にかかってしまう場合は、おやつをあげるなど、良いことに結び付けることで、ストレスを和らげてあげられるでしょう。